エレクトーンコンサート
2015.3.1
Photo by 田中大造
外は少し冷たい雨…。しかし、年に1度のMIKI SPOT SPECIALライブでELS-02シリーズが初登場ということもあり、開演前から熱気が会場を埋めていた。
最初は中野正英。<Emotional high>のスピード感あふれる16ビートで、サックス音色のメロディーが会場を一気に引き込んでいく。続く<gonna be brave>では8分の7拍子のイントロから02の新音色を取り入れたサウンド、そして<イパネマの娘>をフュージョン風にカバーしたアレンジで観客を魅了した。
次に安藤禎央が登場。<ZONE>では02のエレクトリックなサウンドや効果音をふんだんに取り入れ、ひと味違う安藤ワールドを展開。「普段は着ませんが、今日はシャツを着てみました」の気合(?)とともに、2曲目<blue>では"儚げ" "憂い" "透明感"など、さまざまな"青"のイメージをチルアウトバラードに乗せ、<Sunny>ではギターとソプラノサックス音色によるさわやかなサウンドを、<A Cheerful Day>では観客の手拍子も楽曲の一部となり、軽快な8ビートのメロディーに乗って会場が一体となる。
そして尾野カオルがDAISUKE(Sax)、MAKOTO(Tp)とともに登場。<Liquid Sky>で尾野ワールド全開、場内が一気にクラブのフロアと化す。<NOCTURNAL DRIVE>では、02らしいボコーダー風サウンドとトランペット、サックスとのアンサンブルで極上クラブジャズを聴かせる。最後はソロで、新曲<Dawning Horizon>。洗練されたサウンドによるミディアムテンポのバラードを堪能した。
トリは窪田宏。昨年披露した<Endless Marvel>を、02バージョンのおしゃれ度もアップしたサウンドで。2曲目<KOOL Tune>では、ボーカルトラックをPCから再生し、02サウンドとのコラボで心地よいブロークンビートテイストのクラブジャズを聴かせる。そして新曲<Vocalize>では02シリーズ搭載のボーカル音色をフィーチャーしたアップテンポ8ビートでポップに盛り上がり、当然ながら盛大なアンコールが湧き起こった。
アンコールでは尾野・安藤バンドが結成され、トランペット、サックスとともに<I Believe in Miracles>。さまざまなビートとスタイリッシュなサウンドに満ちた『PRIME TIME』はあっという間に幕を閉じた。
Written by 中川深捺