エレクトーンコンサート
2009.3.29
三者三様、コントラストの効いたとっておきの一夜
三木楽器主催の年に一度の特別ライヴ。今回は、大人のライヴ空間というべき新ホールを会場に、倉沢大樹、窪田宏、安藤禎央と豪華な面々が出演し、例年以上にスペシャル感たっぷりだった。
トップは倉沢。体を激しく揺らしての情熱的かつキレ味抜群の演奏に、場内は一気に熱気の渦へ。代名詞である躍動感あるジャズだけでなくスローなブルースも披露し、幅広い魅力を味あわせてくれた。窪田とは共演後にステージ交代。
エレクトーン50周年の今年、プレイヤー30周年を迎えた彼は、「渋目のイメージで」と今日の抱負を語る。硬質な打ちこみサウンドとピアノなどのやわらかな音色が美しい対比を生んだ「Ever Blue」、20分近い大曲をギュッと凝縮し、多彩な表情で楽しませた「TRANCE JAZZ」などに加え、25年前の1stアルバム収録の「The Electric Future」は、なんと当時のサウンド&アレンジを再現!彼のキャリアとエレクトーンの歴史を体感させるステージとなった。
トリの安藤は、スケール感ある「Eternal Sea」、思わず笑顔になる「Smile」など、情感豊かなサウンドと演奏で、観客の想像力を刺激し、癒し効果も満点。いつまでも聴いていたい心地よさを与えてくれた。
アンコールは、3名で登場。なごやかなトークだけでなく、「春ということで(笑)」(窪田)アースウィンド&ファイアーの「セプテンバー」をとびきり華やかなアレンジで共演も。タイトル同様三者三様の魅力が楽しめた、とっておきの一夜となった。