エレクトーンコンサート
2004.3.7
三木楽器では毎年トップ・プレイヤーを迎え斬新な企画を打ち出しているが、今回も尾野カオル、安藤禎央、富岡ヤスヤ、窪田宏というクールかつワイルドな男性プレイヤーによる豪華共演が行われた。ファンにとってはたまらない面々、しかももうひとつの見どころはなんといってもニューモデルSTAGEA! その存在感とプレイヤーたちが目指す音楽への期待が高まる中、トップバッター尾野カオルが暗転から登場。STAGEAリミックスヴァージョンとなって生まれ変わった「Cool Vibes」や「Aquarius」「Liquid Sky」など、1stアルバム『WA・ON』より4曲」を演奏。ハウスで都会感あふれる音楽が会場全体に響きわたる。身体でリズムを刻む様子にこちらも自然に揺れ、なんとも心地よい。
続いて安藤禎央。さわやかに登場するなり女性ファンがときめく様子がうかがえる。安藤もそれに応えるかのような心のこもった音楽を弾きはじめる。途中、1000人を越える観客による「オリエンタ」の振り付けは壮観!
そして「LAUDA」、2ndアルバム『mind scape<<2』より「HORIZON」などメッセージ性の強い心を打つ音楽に会場も癒される。
安藤からバトンタッチでベテランの富岡ヤスヤが登場。ロックやソウルフルな音楽もさることながら会場を爆笑の渦に巻き込む話術で一気にテンションが上がる!まさにムードメーカー的存在。STAGEAの機能を生かした「Georgia On My Mind」を弾き語りで披露。歌唱・演奏ともに素晴らしくエンターテイナーな富岡に終始客席から笑みがこぼれるほど。まるでスティーヴィー・ワンダーを見ているよう。
そしてトッププレイヤー豪華共演のトリを飾るのは窪田宏。通算13枚目のリリースとなるアルバム『KOOL JAMMING』の中から「Chattanooga Choo Choo」「so what」をSTAGEAで初披露!なんとも得した気分だ。2年前のコンサート本番間際にできあがったという「Pressure」は、ふたつのコードから展開していく曲。シンプルな構成ながら飽きさせない説得力ある演奏で客席を圧倒した。
アンコールでは尾野&安藤、窪田&富岡という普段見られないデュオにお客さんもご満悦!4人の個性がうまく分かれ、なおかつ調和のとれたコンサート。次回の企画が今から楽しみでしょうがない!(文・祇園克己)(月刊エレクトーンより)
Photo by 田中大造