エレクトーンコンサート
2002.3.5
豪華6人が大あばれ!ステージで繰り広げられる熱いバトル
SUPER BATTLE FUNKY MOPS vs. FUNKY FOX&COOL MEN
まず、ゴージャスな出演者に目を見張った読者も多いのでは。3月、大阪ではこのスケールのコンサートが毎年行われている。大阪のエレクトーンファンが「今年はどんなコンサート?」と期待を寄せる三木楽器主催のエレクトーン・コンサート、今年も期待を上回るパワーで観客をわかせた。
オープニングから幻想的なシンセ・ストリングスにピアノやオルガンがからむゴージャスなサウンド。それとともに目に飛び込んでいたのは、キラキラと輝く衣装と帽子--ご存知FUNKY FOXのふたり! プログレッシヴ・ロックの迫力ある演奏、続けて立ち上がって弾きながらFUNKYに'HIP'っていうのはこういうこと!とハジける。ハードな演奏を終えると床に倒れるふたり。「スピード感をもって、かっこよくかつ笑えるステージにするよ!」と話してくれたとおりの展開だ。3曲目はマイクを持ったふたりがステージの前に進み出て、O3(オゾン)の新譜『Shaba!』から「MyLove...」を歌う。ちょっぴり大人なほろ苦いバラードだ。上着を脱ぎ捨てるパフォーマンスなど、"魅せる"演出に拍手!
最後の曲を終え、FUNKY FOXがちょっぴり下手な(このなんとなくヘタさ加減が最高!)ブラスバンドサウンドを弾き始める。「おやっ」客席から...モップのようなカツラをかぶったリコーダー・デュオの登場。FUNKY MOPSこと富岡ヤスヤと鷹野雅史のふたりだ。6年ぶりの4人の顔合わせ実現の瞬間。
鷹野「こういうのは、僕のキャラじゃないんです!」
富岡「僕はもう、卒業しました。なのに、鷹野が....」
鷹野「キャラじゃない...(でも、変えてもいいかも)」
とFUNKY MOPS。富岡の突っ込みに鷹野のボケが炸裂し、ステージは爆笑の連続。本番前に楽屋で猛練習していたリコーダー合奏「コンドルは飛んでゆく」のあと、人気のCM曲「ピクミン」から「アルマゲドン」へと移りゆくクラシカル・アレンジ「ピクマゲドン」(?)。それぞれのソロもバッチリ決めるところはさすが!
会場がヒートアップしたところで登場したのは、まさに"クールメン"尾野カオル。彼のオリジナルを2曲「ほかの強力な面々に負けないように、勢いのある曲を今日のためのヴァージョンを用意したんです」と話していた尾野、一瞬にして彼のクールな世界が会場に広がる。耳に心地よいブラスやフルート、手ベースによるソロ...。新鮮な音楽空間と、体が自然に反応するグルーヴに酔う。
コンサートのトリはもちろん、窪田宏だ。毎年欠かせない顔、観客も楽しみにしている演奏...。開演前緊張感を隠せなかった窪田だが、だからこそ1曲目の新曲「PRES'SURE」を弾き終えるや、「よっしゃー」の声が出た。いやー、思わず息をのんだ。すごい! 続けてこれまた新曲「EVER BLUE」。ハイハットのループに、ピアノのジャジーなメロディーは彼にとってのラヴ・ソング...。最後はおなじみの「REAL in 'D'」で会場は最高潮に達した。
最後の最後はお楽しみ、全員でのアンコール。ダンサブルになごやかに「THAT'S THE WAY」。
テンポよく一気に走ったステージ。「楽しかったね、また来年!」そんな声が家路につく観客から聞かれたに違いない。そう、また来年!(文・編集部) (月刊エレクトーンより)
Photo by 長谷川 博
Photo by 長谷川 博