ELECTONE CONCERT

エレクトーンコンサート

1998.4.26

【MIKI SPOT SPECIAL PRESENTS ’98 4月の風~Feeling with New wind】

  • メルパルクOSAKA
  • 三木楽器
  • 平沼有梨 岩内佐織 松田昌 沖浩一

5人の個性がさわやかにとけ合う

▲息の合ったデュオ-平沼有梨と岩内佐織

やさしい陽の光が風に吹かれ、川面に揺れている・・・。そんな情景がステージに浮かび上がる。春の訪れを待つ京都の宇治川をイメージして創ったという岩内佐織のオリジナル「川のほとりで」で「4月の風」コンサートの幕があいた。「タイタニック」では彼女の持ち味であるスケールの大きな音楽を、「面(おもて)」では和楽器の掛け合いの妙を存分に聴かせてくれる。舞台にはいつしか平沼有梨が現れ、ふたりのデュオが始まっている。岩内の美しいピアノの音色にのせて、平沼の情感あふれる旋律が・・・。それが次第に重なり合い、美しさを増してゆく。

同じ大学の先輩後輩の間柄である彼女たちの楽しいトークの後は、平沼のソロ。breath(=息)の後に"e"を付け(breathe=呼吸する)、そのタイトルどおりの躍動感を表現したオリジナル「BREATHE-いぶき」、水の様々なイメージを曲にした「WATER MIND」。架空の生き物たちがたくさん住んでいる森を想像しながらアレンジしたという「ノルウェーの森」、そして「ETERNAL」を、彼女独特の感性で楽しませてくれた。

さて、休憩の後は我らが松田昌!なんと客席からピアニカを演奏しながらの登場。みんな大喜び!ニクい演出だ。ピアニカのソロの最後のエエ所で張り切りすぎてパイプが外れ、またまた客席に大受け!!!「FIRST CONTACT」「ヒットマン」「ロンドンデリーの歌」「HELLO! EL-900」と、存分に新しい音の魅力を私たちの記憶にインプットしてくれた。やはりこの人はエレクトーン界の司令塔なのだと再確認する。

トリは沖浩一。チャーミングな風貌、飾り気のないしゃべり方、彼の存在すべてが音楽!!! JAZZ!!!「オルフェのサンバ」での目を見張るようなフットワーク。大人も子どもも自然と体がスイングしている。金子敏男(Dr)とのコンビネーションもスリリングで聴衆を飽きさせない。そして松田が加わっての「THE NIGHT」、ふたりのスキャットの掛け合いから始まる「SANDU」、最後に出演者全員による「アルマンドのサンバ」で幕を閉じた。

EL-900はまだまだ未知数である。今宵のコンサートは、EL-900を通して、私たちに可能性というメッセージを、そして、新たな指針を与えてくれた。プレイヤーたちの新しい試みの場であるステージを提供し続ける三木楽器に、今後も期待したい! (月刊エレクトーンより)

▲沖浩一の演奏に、思わず体がスイング!

▲動と静を見事に表現した演奏を聴かせた平沼有梨

▲4月のイメージにぴったりの曲、岩内佐織の「川のほとりで」で幕があいた

▲さすが!ニクい演出で存分に楽しませてくれた松田昌

▲沖浩一、金子敏男に松田昌が加わっての「THE NIGHT」

▲沖浩一との絶妙なコンビネーション-金子敏男

▲和気あいあいとしたリハーサル風景

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