ELECTONE CONCERT

エレクトーンコンサート

1990.3.10

【MAKE A GRATE SENSATION ’90 MASA MATSUDA & HIROSHI KUBOTA IN OSAKA】

  • 大阪厚生年金中ホール
  • 三木楽器
  • I ジョン海山ネプチューン(尺八)+松田昌BAND II 窪田宏 project4

エレクトーン界のビッグアーティスト、松田昌・窪田宏によるコンサート『Make A Grate Sensation '90』が、厚生年金会館中ホールで開かれた。まだまだ肌寒いものの、会場は重いコートを脱ぎ、淡い色のスプリングコートやスーツに身を包んだ若い女性たちで超満員。

まず第1部は尺八のジョン海山ネプチューンと松田との共演。情感たっぷりの「中国地方の子守歌」に続き、松田の自信作「打」では打楽器的な超絶技巧を披露した。3曲目は会場から手拍子が起こる暖かい雰囲気の中での尺八のソロ「Summer Time」。その後、松田昌バンドの他のメンバーが加わり、「アンダルシア」、海山作曲の「Easier Way」、エレクトーンと他の楽器の掛け合い(戦い)がおもしろい「Battle」、新曲「道」と続いた。

途中、松田と海山のジョークいっぱいの楽しい会話や、インドの民族楽器タブラの説明も交えて和やかに進行した。ハワイ出身の海山は、尺八の魅力について、簡単な作りだからこそさまざまな可能性があると語ったが、簡素な楽器と複雑なエレクトーンHX-1との組み合わせはとても興味深かった。外国人の演奏する日本の伝統楽器と、日本人の演奏する米国生まれの電子オルガンの不思議な融合である。

<窪田の後半はバラード「One>第2部は窪田宏Project 4ourのステージ。オープニング「Round Dance」に続き、「Burn Up」「Night Navigator」「The Special Actor」「Brick Road」とノリにノって一気に演奏した。特に窪田がKXを弾く時は、前列の女の子たちは総立ちとなり、熱気はムンムン。あまりの熱演のために橘のギターの弦が切れるというアクシデントがあったが、窪田のおしゃべりで巧みにつないだ。
窪田の後半はバラード「One's Heart」でしっとりと聴かせた後、「Zip's」「Won De」「The Electric Future」「Swan Lake」と派手な曲が続く。その激しいアクションと精緻なテクニックに、聴衆はくぎづけ。

松田と窪田は私生活でも大の仲良しらしく、お互いの音楽性を非常に尊敬しているのだそうだ。ぜひぜひ今度はグラスでも傾けながら二人の共演の計画をしてほしいものと期待を込めながら帰路についた。(深) (月刊エレクトーンより)

▲江尻憲和:ドラムス

▲小平幸雄:ベース

▲逆瀬川健治:タブラ

▲ジョン海山ネプチューン:尺八

▲橘康博:ギター

▲遠藤敬三:ベース

▲木村万作:ドラムス

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